あけまして おめでとうございます
le vent です
お節は買うもの と決めてからもう30年を超えます 地方都市にいた頃 地元の大手百貨店がお節を販売したのです おっかなびっくりで買ってみたことが始まりです
自分でお節料理にチャレンジしたことはあります 若気の至り 料理の技量や知識もなく 当時電子レンジはまだ自由に使いこなせず あるのは意気込みだけだったように思います やってみるとその食材の種類の多さと 少量の料理を作るのにそれぞれの食材は多量でしか手に入らず 材料費は跳ね上がり 時間と手間は想像以上でした! 料理の本のように美しくお重に詰め合わせなど 夢の夢 不味い料理が山と残り 二度と作らないという結論に至りました
ある年末 百貨店の店頭に東京の料亭のお節が出品されました 地元のお節と違ってかなり高いお値段ではあったものの珍しさもあって 買い求めてみたのです それまでのお節も十分美味しかったのですが お重箱の中すべてが無駄なくすべて美味しいお料理で埋まっていました この時のお節の美味しさが忘れられず 美味しいお節を求めて毎年買うようになったようなものです
このお節はその年のみで翌年には店頭に並びませんでした 冷凍や冷蔵の技術の関係もあったのでしょうが 空輸されてくるお節だったとのことです そのお節は幻だったのではないかと いまだに思います
最近は有名な有名なホテル レストラン 料亭を始め 有名シェフなど 選りどりみどり 毎年予算と人数に合わせて 並んだお節見本から選ぶのが師走の大事な仕事となりました 秋になるとお節のカタログは届き テレビはあの手この手のでその美味しさを宣伝します
過去には 塩味が強すぎて殆ど食することが出来なかったお節 写真とは全く違ったお節 素材も料理の形も関係なく殆ど同じ味のお節 種類の多さのみのお節 詰めればいいという感じのお節 などなど 様々なお節を経験しました 味は 年々いずこも同じような味になり 伝統的なお料理は形ばかり オリジナル料理で競っているような気もしますが 肝心のお味は後回しになってきたように思います 勿論 高額な高級お節なら 別ですが 身の程に合ったお節のお話です
最近は包装もお重箱もだんだんも手軽になり ゴミは増える一方 捨てきれずに残しているお重箱もよい思い出です 冷凍技術の発達はお節をだんだん不味くしているように思います それでもお節を買うのは 昔のような丁寧で美しく美味しいお節を 期待しているからかもしれません
あと何年味わえるかわからないお節 来年は予算に合った範囲で美味しいお節に出会いますように! まだ松の内 来年のことなど鬼に笑われます