おはようございます
le vent です
幼い頃に住んでいた山間の村は 今でいう日本の原風景にあたるようなところだったと思います
晴れた日 夕日が沈みその余韻が消えてしまうと 村は闇に包まれ田んぼを挟んだ遠くの山すそに農家の小さい赤い灯りが ポツンと遠く見えるだけの静かな村でした 街の灯りなどが空に反射し シルエットで山の稜線が美しく浮かび上がる最近の夜景とは想像もつきません 山の稜線の後ろはあまり山と明度や彩度の差の無い夜空です
月夜でない限り真っ暗な闇だったと思われるのですが なぜか暗い中にもぼんやりとした村の景色 山の輪郭も 広がる田んぼも見分けがついていました 特に舗装されていない国道はぼんやり白く長く伸びて印象深くあります
幼いゆえか 暗いのに見えることに特別の疑問も感じていなかったと思いますが 成人して時々思い出すたびに あの明るさの光源は星だったのではないかと思うようになりました が 満天の星というように空が星で埋まって見えるよううな星空ではなく 普通に大小の星が見える遠い星空だったように記憶しているのです 輝きは透明で静かな星空でした
村という小さなコミュニティでは 冠婚葬祭は村を挙げてげて行われたものでした 身近な人の葬儀が終わると夜空を見上げて 星になったんだよ と大人たちは子供に言い聞かせ 夜空の瞬く星の中で どの星かな? とその星を選択させました 星との親近感は幼児経験です
科学を学んでからもこのロマンと現実は混在し 美しい星雲の写真 宇宙の無限さ 星の実態 など興味を持ち 感動するのですが 現実に戻るとやはり夜空の星は遠く美しく輝き 瞬き 幼き頃選択した星は探せ無くても 空から気にかけてくれていると思うのです
「ここまでわかった宇宙の本」(タイトルに間違いなければ) 続編も確か出版されているようですが 東北大学の先生の著書です
随分以前に通勤電車で読むために求めた本です 分かりやすく丁寧に記述されていますが 何度読んでも理解も納得もできない所もあるのです それはle vent の能力の問題です 家の中 こんな場所にあったとその本が出てきます 読みかけの本を無意識に置いてしまう癖があります 見つけるとついまたそこでページを開き 興味半分 次元の違う中世界に少し入って それなりに楽しみます
幼い頃青空を見上げ ズンズン空の奥の奥に行けば 壁 があるのではないかと思った記憶 この年になっても興味の薄れない宇宙 夢のある手放せない一冊です