おはようございます
le vent です
知り合いに 40代の離婚した女性がいます 結婚歴は10年ほど 子供はいない夫婦で 一人になった暮らしも落ち着いた頃偶然会う機会がありました 独り暮らしの感想を聞いたところ 彼女は結婚生活とは関係ない意外なことを強調しました
元々テレビをみることにあまり関心がなく 独り暮らしを機会にラジオとオーディオのみの生活にしました 仕事から戻り灯りをともし ラジオにスイッチを入れ あるいはCD を流し 一人の時間を過ごしていたというのです それが理想だったのですから
ある時突然 何か寂しいということに気づいたのです 勿論一人暮らしですから 部屋に人の気配はなのく承知の上です 部屋を見まわすと目に入るものがすべて静かに整然と並び カーテンさえ微動もせずただ窓を覆っているだけの 家具に囲まれている生活です ラジオや音楽の心地よい音も耳に届いているのに 一方動くものを全く感じない 勝手に目に飛び込んでくるものもない 勝手な音もない そのことが寂しさの原因と気づいた時 テレビがない故だと瞬間思ったそうです
テレビの画面のあの明るさ 様々な色調 画像の動きは 視聴するしないに関わらず 視覚を満足させ生活に加担し過ごす時間にも大きな影響があるものだと思います 暗い部屋に戻り部屋の灯りを点け ラジオをいれるのと テレビをいれるのでは 静と動の違いがあります 彼女と違いテレビ大好き派の le ventは 目覚めたらテレビを入れ 掃除機をかけながらもテレビを入れ 就寝時にはタイマーをセットして 一日中テレビは付けっ放しです エネルギーの無駄遣いでもあります 作業をしていて目を上げた時にテレビ場面が真っ黒であると瞬間ドキンとします
人は動くもの 光るものについ目をやると読んだことがあります 収穫まじかの稲田に張ってあるキラキラ光るテープも 夜間のネオンの煌めき 美しい色合い 次々と動くデザイン 対象を選ばない光を使った様々な芸術 目を引き魅力的です
音を消したテレビはそれらのミニチュア版にも思えます 画像の色の美しいこと 映像の精密なこと 明るいこと 映像が自然界であればなおさらです テレビは音を消せますが ラジオはそういうわけにはいきません
真夜中眠れない時 視覚か聴覚かの選択をします 時には視覚はテレビ聴覚はラジオという同時選択もするのですが 小さな安いラジオにはタイマーがありません ベッドの上でラジオが行方不明になることもあってやはりテレビは le vent には必需品です